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Geant4
Geant4とは
GEometry ANd Tracking 4の略で、ざっくり言うと、物質と粒子の相互作用をシミュレーションするソフトウエアです。 ここで、ジオメトリとは、辞書の筆頭にくる幾何学という意味よりも、後半にくる形状・配置といった意味に近いです。 また、トラッキングとは、入射粒子が物質と相互作用を繰り返して、時間発展していく経過を観察する、といった意味になります。
高エネルギー物理学という、基礎物理の分野で開発・共有されています。 高エネルギー加速器研究機構(KEK)とCERNで開発されています。
KEKのページです。 初学者は、ここにある、"Tutorial Notes for Novice Users"を勉強したら良いと思います。 https://wiki.kek.jp/display/geant4/Home
こちらは、CERNにあるGeant4のページです。 https://geant4.web.cern.ch
Geant4は独自のライセンスで運用されています(詳しくはライセンスをご参照ください)。
また、日本で使用する場合には、軍事使用に関することはライセンス外のことですが、慎重に扱う必要があります。
Geant4の歴史
元々FORTRANで書かれたGEANT3がありました(FORTRANバージョンのGEANTは大文字であることに注意)。 Geant4は、オブジェクト指向言語C++で、新しく開発されたものです。 (ここで、重要なのは、基本的にGEANT3からGeant4へ移ったというわけではなく、Geant4は、Geant4ということらしいです。) 2025年現在で、世界でもっとも普及している放射線シュミレーターとなっております。
Geant4 8.xが2年、Geant4 9.xが6年、Geat4 10.xが8年、とするとGeant4 11.xは、10年くらい続くと思われます。 Gean4 x1.x2のx1に当たる数値は、メジャーリリース番号と呼ばれていて、ユーザコードの変更を強いる場合に変更されるということなので、今後しばらくは、11系を使うことになると考えられます。
年表

("?"の部分は、証拠見つけていません。適当な外挿ですので、ご注意を。)

2024年12月:Geant4 11.3
2023年12月:Geant4 11.2
2022年12月:Geant4 11.1
2021年12月:Geant4 11.0
2021年12月:Geant4 11.0
2020年12月:Geant4 10.7
2019年12月:Geant4 10.6
2018年12月:Geant4 10.5
2017年12月:Geant4 10.4
2016年12月:Geant4 10.3
2015年12月:Geant4 10.2
2014年12月:Geant4 10.1
2013年12月:Geant4 10.0
2012年12月:Geant4 9.6
2011年12月:Geant4 9.5
2010年12月:Geant4 9.4
2009年12月:Geant4 9.3
2008年12月:Geant4 9.2:
2007年06月:Geant4 9.0
2006年12月:Geant4 8.1(?)
2005年12月:Geant4 8.0(?)
2004年12月:Geant4 7.0
2003年12月:Geant4 6.0
2002年12月:Geant4 5.0
2001年12月:Geant4 4.0
2000年06月:Genat4 2.0リリース、12月 Geant4 3.0 リリース
1999年12月:Geant4 1.0
1998年07月:Beta リリース, 12月公式リリース Geant4 0.0
1997年04月:Alpha リリース
1996年:
1995年09月:Tracking(日本)とGeometry(CERN)のマージ
1994年12月:合流プロジェクトスタート
1993年:KEKとCERNで独立に開発開始
Geant4ライセンス日本語超訳
ライセンス原文
ライセンスの確立日2006年6月28日です。以下は、非公式の当社による超訳です。
ライセンスは、全部で8項目からなります。