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当社は、放射線(粒子線)シミュレーションと霧箱講習&販売を提供するマイクロ法人です。
まず、改めて「放射線」という言葉を共有したいと思います。
次の文章は物理学辞典からの引用です。
引用)「放射線」の項目の冒頭、物理学辞典1995ページ、培風館, 2002年4月20日改訂第5刷
最初はレントゲンが1895年に発見したX線, ついで自然放射性元素から放出されるα線, β線, γ線のことであったが, 現在では, エネルギーをもって運動している素粒子, 原子核, 光子などを総称して放射線とよんでいる.
線とよばれるのは, 粒子の流れに方向性が認められるのが普通だからである。
(※ アンダーラインは合同会社 SK-Softwareが追加しています。)
アンダーラインが、現在の物理学的な定義になっています。
物理ではない、他の分野では、放射性物質から放出されるα, β, γ線が放射線であるという定義もあるかもしれません。
本ホームページ及び、合同会社 SK-Softwareでは、物理学辞典の通り、
『エネルギーをもって運動している素粒子、原子核、光子などを総称して』
放射線という定義を使用しています。
ホームページトップの『放射線(粒子線)シミュレーション』は、放射性物質から出る放射線だけではなく、素粒子や原子核などの粒子線も含んでいるということを、物理学領域ではない方々にも、より分かりやすい表記として採用しています。
言葉の意味としては、放射線シミュレーションも粒子線シミュレーションも、ほぼ同じ意味です。
本ホームページ内では、基本的に放射線シミュレーションを使用しますが、文脈によっては、粒子線シミュレーションと表記しています。
さて、放射線シミュレーションのためのソフトウエアは、物理研究、特に素粒子物理学・原子核物理学には欠かせないものとして、長年、研究・開発されてきました。
合同会社 SK-Softwareでは、そのようなソフトウエアを活用して業務を行っております。
そのため、当該ソフトウエアのライセンスに合わないような業務を行うことはできません
(軍事関係の業務は行いません。その他の項目については、その時点でのライセンスを参照して、ご連絡致します)。
モンテカルロ(Monte Carlo)法という乱数を用いる手法で行います。
ほぼ、全ての粒子(放射線)、全ての素粒子反応(粒子自体の反応、空間に存在する物質との反応)を乱数を使用して、シミュレーションするソフトウエアを用いて業務を行います。
そのため、非常に多様なシミュレーション結果を引き出すことができます。
トップページの動画
は、KEK(高エネルギー加速器研究機構)で実施されているDCBA実験という素粒子実験のために、当社が行っているシミュレーションです。
幅20cm、高さ・奥行きが30cmの直方体の装置の中で発生するガンマ線の影響をシミュレーションしています。
向かって左右の幅が20cmに見える角度(縦長に見える角度)を正面としています。
中央の黄色の部分に薄い板とそれを支える治具があり、そのプレートをサンドイッチするように、外壁が左右にあります。
この内部空間には、磁場があり、また、特殊なガスで充填されています。
さらに、この空間に、電子線等を検出するための、擬似的な検出器(青色)が設置されています。
このように設定された装置で、中央の薄い板を支える治具から発生した、一つのガンマ線をシミュレーション結果が、下図になります。
Courtesy of KEK DCBA 実験グループ
疑似 DCBA 装置内の空間を進む電子(赤、緑)とガンマ線(青)
直方体の正面(幅20cmに見える角度)から見て、上下がY軸、左右がX軸、奥行き方向がZ軸になります。
ガンマ線(青)は、Z軸のマイナス側、Y軸のプラス側に飛び去っていますが、その前に、薄い板を通過する過程で、コンプトン散乱という素粒子反応を2回起こしています。
左の空間に観察される緑色の点線と、右の空間に観察される赤色の点線が、ガンマ線がコンプトン散乱したときに発生した電子です。
電子は、磁場のために回転して3次元空間を螺旋状に進みますが、時として、ガス分子に衝突して進路を変えたり、中央の板や外壁により方向を変えたりします。
このように、粒子一つ一つの運動・反応をシミュレーション致します。
粒子の運動経路の変化、運動に伴うエネルギー損失、また、物質に与えたエネルギー等、詳細にシミュレーションすることが可能です。
また、この例では、初期放射線(一次粒子)であるγ線から、二次粒子、三次粒子の電子が生成されます。
このような二次、三次の粒子についても、全てシミュレーションが可能です。
すべてのシミュレーション情報を保存・解析することは、素粒子反応を全て記録することになりますので現実的ではありません。
物理的に大きな装置・空間のシミュレーションは、データが多量になりますので、何かしらの割愛が必要になります。
お客様とご相談の上、お客様に最適な放射線シミュレーションを構築致します。
- 放射線防護
- 放射性物質の影響評価支援
- 放射性物質保管のための遮蔽材の評価支援
- 実験設備の放射線関係の設計、放射線防護の評価支援
- 原子炉や放射線施設における遮蔽材の性能評価や設計最適化支援
- 放射線・素粒子学習分野
- 放射線(粒子線)の見える化により、より分かりやすい物理教材の作成支援
- 研究・開発分野
- 試料への放射線(粒子線)照射実験のシミュレーション支援
- 素粒子物理実験のためのシミュレーション支援
- 放射線医療分野
- 線量分布シミュレーション支援
- 放射線医療機器開発の支援
- 放射線治療における治具(コリメーター、ボーラス等)の設計支援
等々
霧箱は、1897年に英国の物理学者であり気象学者であったチャールズ・ウィルソンによって開発された、放射線を観測するための装置です。
その誕生から120年以上が経過した今日においても、放射線を直接観測する手法として重要な役割を果たし続けています。
当社では、霧箱講習&販売として、霧箱の使い方を直接お伝えして、販売しております。
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